全分野、ゆるやかに伸び傾向

摘要

（一社）日本機械工業連合会（日機連）は7月23日、「平成30年度機械工業生産額見通し調査」を発表した。その内容によると、機械工業生産額は76兆7703億円（前年度比2.2％増）となり、平成23年度以来最大の伸び率を示した平成29年度（75兆1195億円、同6.3％増）に続き、2年連続で増加、リーマンショック直前の水準を回復する見通しとなった。ただ、生産額の水準としては約30年前とほとんど変化はなく、より輸出依存で、電気機械が減少した［方輸送機械の生産額は上昇している。各分野でみると、全分野で最大5.4％、最小0.1％と安定した伸び傾向を見せた。この回復要因として、国内での引き続き人手不足に伴う根強い省力化?自動化の二ーズ、オリンピック開催に向けた交通?物流等の社会インフラ整備などの投資が挙げられる。また輸出も米国での法人税減税の政策効果による底堅さ、欧州、特にユー口圏中心の緩やかな景気回復、中国では国を挙げてのEV化等を進める中で、半導体関連の需要や省力化?自動化投資の伸びが期待できる。「方で石油価格上昇、原材料?資源を巡る国際的不安、米国トランプ政権の通商政策には懸念を示している。