ALK陽性肺がんの治療シークェンス

摘要

非小細胞肺がんのドライバー遺伝子異常の一つである未分化リンパ腫リン酸化酵素（anaplastic lymphoma kinase ; ALK)融合遺伝子は，2007年にMano らによって echinoderm microtucule-associated protein-like4(EML4)と融合する，EML4-ALK融合遺伝子として報告された.融合遺伝子陽性肺がん（以下，ALK陽性肺がん）は非扁平上皮非小細胞肺がんの3? 7%で認められ，若年，腺がん，および非喫煙?軽喫煙患者に多い.またその多くが診断時?経過中に中枢神経系(CNS)病変を有することが治療を難渋させる.