ISO 16311 Maintenance and Repair of Concrete Structures(コンクリート構造物の維持管理と補修)の制定とその内容について: Part 2 ：既存コンクリート構造物の診断について

摘要

2014年にISO 16311 Maintenance and repair of concrete structures-シリーズが制定された。本稿ではISO 16311 Part 2 Assessment of existing concrete structures (第2編：既存コンクリート構造物の診断)について解説する。本ISOは，1章適用範囲(Scope)，2章引用基準(Normative reference)，3章用語の定義(Term and definitions)，4章アセスメント(診断)の枠組(Framework of assessment)，5章現場調査，実験室試験およびデータ収集，6章評価と検証(照査)，7章対策の提案(Recommendation),8章報告(Report)から構成されており，既存構造物のアセスメント(診断)に関して定めている。アセスメント(診断)は，概略アセスメント(診断)と詳細アセスメント(診断)からなり，前者はいわゆるコンディションアセスメントであり，後者は構造性能の検証(照査)に及ぶ。