公園の利·活用によるにざわいの創出

摘要

公園は「自然の形状を備えたオープンスペース」という従来の考えにこだわる人ほ，なぜ公園に賑わいを作り出さなければいけないのか，疑問に思うだろう。 きれいに手入れされた芝生や水辺，緑陰空間がそこにあるだけでいい。 存在していること自体が貴重な価値である。 いつでも誰でもそこで散策したり，深呼吸したりできればよい。 必要な人が必要なときに公園にいける状態になっていれば十分ではないか。 たとえば日比谷公周や皇居前広場の緑の反映は東京駅の周辺，日本橋や銀座,有楽町，霞ヶ関へと快適な空間の広がりをもたらし，都市に品格を与えるとともに人々の心を豊かにする。 それらの総合として都心の賑わいが続いている。 避難地としての災害の備えにもなるのであり，ふだん目立たなくても直接間接に存在意義を持っている。 それが公鼠というものだ。 あえて賑わいを作り出す必要はない。