世界と戦える日本林業再生産への挑戦（17）

摘要

先月号の最後に，一般社団法人日本木造住宅産業協会（以下「木住協」という。）の第6回調査報告を記載しましたが，この木住協の2019年の第5回の調査報告を基に，令和元年度の森林·林業白書に図一46が示されています。この図では一戸当たりの平均木材使用量が部位別に示され，合計23.13m~3使用されていることと国産材率がわかりやすく図解されています。またこの図から構造用合板が81%，土台等が59%，羽柄材（筋かい等）が50%とこの3部位は国産材が過半を占めており，柱材も42%まで伸びてきていますが，梁や桁等の横架材において国産材が10%とその使用割合が低いことが良くわかります。この横架材で今使われているのはベイマツ（北米産），レツドウツド（欧州産）で，この部位を中心にスギ，ヒノキなどの国産材の国際競争力の確保が今後の課題だということです。