新日石の社長交替

摘要

新日本石油は5月9日に記者会見を開き、社長交替を発表した。 6月29日の株主総会後の取締役会で西尾進路現副社長が代表取締役社長に昇格し、渡文明現社長は代表権をもった会長として新社長のバックアップ役に回る。 第2次中期経常3カ年計画が終わり、2005～2007年度の3カ年間を対象とする第3次中期経営計画がスタートしたばかり。 2004年度決算では史上最高益が見込まれる時期の思いがけない社長交替人事である。 渡現社長は石油業界再編の先駆となった1999年4月の旧日本石油と旧三菱石油の大合併のあと、2000年6月に大澤秀次郎前社長を引き継いで社長に就任した。 それから5年間、精製、販売、システム、組織など一連の統合を仕上げ、第1次、第2次中期経営計画を強力に進めて新体制を軌道に乗せた。 新しい第3次中期経営計画の3カ年は「コアビジネスの石油開発·石油精製／販売·石油化学からのキャッシュフロー創出」と「基本戦略の一貫操業体制と総合エネルギー企業体制の確立」という重点課題を2010年度に達成する「発展に向けての基礎図めの時代」である。 渡社長はこの将来ビジョンの軌道を敷いたのを区切りに、計画の実行を西尾副社長に委ねる。