生成振動情報を含む多感覚コンテンツの高次感性評価

摘要

臨場感や迫真性といった高次感性は，視聴覚だけでなく振動を含む体性感覚情報の提示にも強く影響される．しかし，我々が手軽に入手できる多感覚コンテンツのほとhどは視聴覚情報のみで構成されており，振動情報の取得は比較的困難である．本研究では，振動情報を手軽に作成する方法として，視聴覚コンテンツの音情報から全身振動情報 ABVI（Audio-Based Vibration Information）を生成する手法を提案し，構築した振動情報が高次感性評価にどのような影響を及ぼすかを検討した．その結果，多感覚コンテンツの体験中および体験後ともに，ABVIの振幅条件によっては実測振動よりも印象強度が高まる場合のあることが示唆された．