ベクトルコヒーレント制御に向けた光パルスのベクトル整形器と時間分解分子振動測定計の構築

摘要

光物質相互作用は、光電場ベクトルと物質の電気双極子の内値が関わる電気双極子遷移や、電場ベクトルの空間微分が関わる磁気双極子遷移、電気四重極子遷移によって支配され、電場のベクトル的性質が重要な役割を果たす。光電場波形のベクトル的制御が可能になればこれらの光物質相互作用を制御できる。これをベクトルコヒーレント制御と呼ぶ。今回、ベクトルコヒーレント制御に必要なベクトル整形器の開発を行った。このベクトル整形器にょり生成した偏光がパルス内でねじれるパルスの波形観測と、波形整形パルスによるクロロホルムの分子振動の選択励起実験を行った。