マイクロリング共振器を用いたノンブロッキング波長スイッチの理論的検討

摘要

本研究室で提案·実証しているリング共振器は，小型で高密度集積に適したOADM (Optical Add/Drop Multiplexer) である．リング共振器は共振波長をTO効果などでシフトさせることでチューナブルOADMとなるが，これを経路制御スイッチとして用いた場合には，取り出す波長をある波長チャネルから別の波長チャネルへチューニングする際に途中の波長チャネルをブロックしてしまう．そこで，リング共振器の高次直列結合において全ての要素共振器の共振波長が一致した場合のみ，その波長チャネルを取り出せる特性を用いて，ノンブロッキング波長スイッチを提案し，その基本的特性を解析した．また，リング共振器とバスライン導波路の間の結合部をマッ八ツェンダ干渉計にして，その間の結合率を制御し，結合率が零になると共振しなくなる特性から，同様にノンブロッキング動作が実現できることを提案し，基本的特性を解析した．