パーティクル計測技術：空気中のパーティクル測定

摘要

空気中のパーティクル＝浮遊微粒子の計測法としては、各種物理的特性を利用した原理の測定法がある。 その中でも、光散乱特性を利用した原理の光散乱式パーティクルカウンターが、浮遊パーティクルをそのままで直接サンプリング計測、粒径別の粒子個数濃度が、即時、計測結果の表示や印刷出来る特徴から、現在では、大気塵の粒度分布計測やクリーンルームの清浄度計測などに広く汎用されている。この光散乱式パーティクルカウンターは、最近の飛躍的な半導体技術進歩により、古くは、白色タングステンランプ光源であったものが、現在、市販されている、殆どは、レーザー光を使用した、レーザーパーティクルカウンターである。 特に、半導体レザーを使用した製品は、軽量、コンパクトな上、光源の寿命が著しく長くなり、メンテナンス性能が向上している。 光散乱法では、粒子の形状、物性、化学的組成など粒子の特性に関する情報は得られず、また、粒径弁別に於ける、粒径計測性能は、光散乱特性にのみ依存するため、粒子の物性から、特に、屈折率に対する依存性が高い短所がある。 また、粒径が小さいほど、光散乱強度が弱まり、構造機能的には、粒径検出限界が存在する。しかし、特に、クリーンルームの清浄度計測に用いる場合、前述の短所を致命的なものとはならず、特別な機材の付属無く、即時計測性能、および再現性が極めて高い性能は、最も利便性の高い計測方法と言える。