混合正規分布を用いた統計的タイミング解析手法の精度向上について

摘要

正規分布を用いた統計的静的遅延解析手法において，統計的最大値演算によって生じる非正規分布を精度良く表す手法として，混合正規分布を用いた手法がある．この手法の統計的最大値演算では，周辺分布から推定された周時分布を用いるが，その同時分布に含まれる各正規分布の生起確率は，再収斂パスによって生じる依存関係を無視して計算されたものである．本研究では，これによって生じる誤差について検討し，条件付き確率を用いてより精確な生起確率を計算する手法を提案する．また，その手法の効果も示す．