ステンレスおよび高合金鋳物バルブの今後の動向：高耐食性ステンレス鋳鋼およびNi基合金鋳物バルブの耐食性

摘要

近年、化学工業、石油精製等の分野では高効率プラントの稼動や環境汚染の低減を目的とした新プロセスの開発が積極的に行なわれ、その環境に耐えうる耐食材料へのニーズが高まってきている。 また、メンテナンスフリーおよび定修延長によるトータルコストダウンを目的とした高耐食性·高合金のプラント部材ニーズもその広がりを見せている。 特に先駆的な広がりはアメリカのプラントメーカーに多く見られ、今後この傾向は世界的に波及していくと考えられる。 バルブは配管を構成する要素部品として流体の調節、遮断、保持、あるいは機器を保護するために用いられ、重要な役割を担っている。 また、その構造はパイプに比べ複雑であり、腐食が生じやすい隙間構造であるため、パイプよりも高耐食性の材料選定が必要となってくる。 本稿では、プラント部材市場から注目されている高耐食性ステンレス鋳物バルブおよび高合金鋳物バルブについて弊社の取り組みを述べる。