無加圧浸透法により製造したAl_2O_3Ti粒子分散Mg基複合材料の組織と特性に及ぼすプリフォーム作製条件の影響

摘要

省エネルギー?低環境負荷の観点から構造材料の軽量化への関心が高まり，実用金属中で最軽量であるマグネシウムの利用拡大が期待されている。アルミニウムやマグネシウム合金にセラミックス粒子を分散することにより，比強度，比剛性および耐摩耗性などの諸特性が向上することは，よく知られている。複合材料の製造プロセスとして，これまでに粉末冶金法，コンポキャスト法，溶湯撹拝法，および無加圧浸透法など様々な手法が報告されている。これらのうち，無加圧浸透法においては，大型の試料を簡便に作製できる上に，強化相を高体積率かつ傾斜的に複合化し，必要な個所だけを選択的に強化できるという特徴を有する。そのため，高い圧縮強度，硬さ，耐摩耗性を必要な個所のみに選択的に付与することが可能である。