親水化PVDF製中空糸膜モジュールについて

摘要

世界的な水資源不足の問題から，水の浄化，再利用に関する技術が注目されており，中でも分離膜を用いる技術の発展，普及には目覚しいものがある．当社は，1978年にPVA（ポリビニルアルコール）製中空糸膜で事業を開始して以来，限外ろ過（UF）膜，精密ろ過（MF）膜，さらに孔径数ミクロンの大孔径膜までの領域をカバーする多様な製品を提供してきた．近年では，従来より展開してきた親水化PSF（ポリスルホン）製中空糸膜に加え，独自の製膜方法と表面処理技術により親水化PVDF膜を開発，上市した．本稿では，この親水化PVDF膜の特長と実用例について紹介する．