病態皮膚における角層細胞間脂質モデルの確立と治療薬開発への応用

摘要

皮膚表面の異常が認められる病態皮膚において、角層細胞間脂質の構成比率が正常角層と異なっている可能性が示唆されている。我々はすでに、統計学的手法を導入して細胞間脂質モデルを確立していることから、今回はあらたに病態皮膚モデルの確立を試みた。病態皮膚細胞間脂質の組成比を模した脂質モデルを調製し、物理化学的特性の違い、構造物性を調べるとともに治療製剤の開発に役立つ情報を得ることを目的とした。