廃材の有効利用を可能にするEDS（エコロジー

摘要

本年正月明けにロイター電が伝えた、地球温暖化の影響で2050年までに地球上の動植物の4分の1が絶滅する恐れがあると国際的な学術研究が英科学誌ネイチャーに掲載された、というニュースは世界を震撼するに足るものであった。 例によって学者間では賛否両論あるようだが、70年代の初頭に「ローマクラブ」によって警告された地球レベルの環境悪化シュミレーションを経済繁栄優先のもとに完全黙視を続けた人類は、ここへきて大きな付けを払わされようとしている。 今や世界は、地球規模で頻発する自然現象の脅威に何やら不気味な気配を感じ始めている。その中の一つが森林枯渇である。 地球上の天然林は1990年代だけで、日本列島の4倍以上にあたる161万km~2が失われたと言われている。 驚異的なスピードで地球上から消えつつある森林資源維持のためには、ただ保護するだけでなく、バランスのとれた開発が必要であり、森林資源は人の手を加えて初めて維持できるという、現実への正しい認識を持つことが大切である。 森林伐採は、消費経済社会のもとでは必要不可欠であり、今後、森林資源をいかに守り、有効に活用するかは人類の存亡を左右する大テーマである。 ここでご紹介するEDS（エコロジー?ドライ?システム）はそのような問題に真正面から取り組める画期的技術として、未利用樹、未成熟財（間伐材）などの森林資源に付加価値を与え、有限なる資源をより恒久的に利用することを目的として開発され注目を浴びている。