準定常法による熱伝導率測定法の研究(準定常法による熱伝導率測定可能性の数値解析による検討)

摘要

導電性接着剤，熱伝導性グリース，シリコーンラバーなど電子機器内素子の接触部の熱伝導効果を高めるための材料を効果的に使用するため，接触面の界面熱抵抗を含む厚さ方向の有効熱伝導率を簡便に精度良く測定することが求められている.この有効熱伝導率の測定方法として著者らはこれまで定常カートリッジ方式一方向熱流比較法(以下，定常法と称する)を開発してきた.[1] 本研究では，準定常法における測定可能性を示す1次元モデルの理論式について考察を行い，試験装置からの外部熱損失がある場合も含めて，準定常法の測定可能性について数値解析を用いて検証した.