ソノケミストリー：超音波化学反応と光触媒反応との協同効果－協同効果の機能する場合としない場合

摘要

超音波と光との同時照射により協同効果を目指した研究の先駆けは1992年のMasonの提案である。 その後しばらくして1998年Kadoらおよび澤田らの研究が報告され、引き続き著者が報告した。ここではじめて超音波光触媒反応いう概念が生まれた。そしてGogateらにより超音波とその他の技術を環境関連研究に適用したReviewのなかでも取り上げられている。 それ以降も環境汚染物質分解の観点から様々な物質の分解例の報告が続いているが、なかには光照射せず、酸化チタン存在系に超音波照射するだけで効果を上げようとする試みも報告されている。この流れに対して著者は、超音波光触媒反応そのものの原理について研究を続けている。