製品安全の2つの側面--PLPとPLD （PL保険の考え方）

摘要

日本において製造物責任法が施行されて早10年目を迎えました。 製品の事故による被害者救済を主眼としたPL法（製造物責任法）は、従来の過失責任（被害者の立証責任）から無過失責任（加害者の無過失責任）へと180度考え方が変わる画期的なものです。つまりPL法の施行によってメーカーは自らが作った製品の事故で被害者から損害賠償請求を受けた場合、その原因として製品の欠陥がなかったことを主張できない限り、被害者に対して責任を負わなければならないということです。 そこでメーカーは欠陥のない製品を市場に送り出さなければなりませhが、ここで言う「欠陥」とは製造物責任法によれば「通常有すべき安全性を欠いていること」と定義されています。 この「通常有すべき安全性を欠いていること」を防ぎ、欠陥のない製品を提供するための安全対策として"PLP：Product liability Prevention，PL事故の防止対策"と"PLD：Product Liability Defense，PL事故発生後の対策）に大きく分けられます。