気体用パーティクルカウンタの校正方法とこれに関わる諸問題

摘要

半導体産業や製薬業等多くの分野で、クリーンルームが広く利用されている。このクリーンルームの清浄度を維持44管理するためには、清浄度を適切に監視する必要がある。 気体用パーティクルカウンタ（光散乱式粒子計数器）は、その測定の簡便性から清浄度を監視する計測器として広く用いられている。ところで、光散乱式粒子計数器の計測値について機種間の差や個体差が大きいといった問題は、以前から指摘されており、その計測値の信額性については、しばしば議論の対象となってきた。 一方、ISO 9000シリーズに代表される品質システムの普及とともに、クリーンルームユーザーの計測器管理に対する関心は高くなっており、定期的な計測器の校正が必要不可欠となっている。 光散乱式粒子計数器もその例外ではなく、使用している粒子計数器の校正·管理が要求される。 このため、以前にも増して校正の要望が多くなっているが、粒子計数器の構成要素及びそれに関わる校正方法の内容に対する理解が十分でないため、校正結果に対するユーザーの理解が得られにくい現状にある。