「企業人なり」の真実

摘要

日本経済の景気動向を示す各種指標は、このところ明るい指標が多い。しかし、ミクロ経済主体の企業の景況回復は、必ずしも一様ではない。 それは、さまざまな経済·経営環境変化、すなわち経済の国際化·グローバル化、技術革新·IT（情報技術）革命、経済のソフト化。 サービス化、少子·高齢化の進展等による競争激化の反映である。 企業が経済·経営環境変化に的確·迅速な対応を図るためには、優れた経営資源の蓄積と、その比較優位性が求められる。 いうまでもなく、大企業、中小企業を問わず、企業の有する経営資源は当該企業の存立基盤の源泉となるものであり、それは具体的に人的資源、物的資源（機械や設備等）、財務資源、情報資源等に分類される。 これら諸資源の中で、人的資源がもっとも重要である。