触媒表面ダィナミクス解析を目的とした超高速化量子分子動力学法の開発

摘要

触媒活性·選択性の向上に重要な触媒表面ダィナミクスの解析を可能とする理論的手法として，第一原理計算による化学反応経路の計算，第一原理分子動力学法による化学反応ダィナミクス計算が挙げられる.しかし，両者とも莫大な計算コストを要し大規模系を扱いづらいという問題点があった.我々はこれまでに，第一原理的手法と比較して5000倍高速なTight-binding量子分子動力学法の開発と触媒系への応用を行つてきた.本研究ではこの手法をさらに発展させ飛躍的な高速化を実現した新規超高速化量子分子動力学法を開発し，触媒表面反応ダィナミクス解析に応用した.[主張したい事項](1)開発手法について.(2)触媒表面反応ダィナミクスの解析に対する本手法の適用有効性.