メソ細孔性チタニアに担持されたバナジウムの構造と酸化触媒作用

摘要

ドデシルアミンのミセルを型材に合成したメソ細孔性チタニアにバナジウムを担持した。 チタンとバナジウムのアルコキシドを混合して加水分解（直接合成法）する方法，予め合成したメソ細孔性チタニアにバナジウムアルコキシドを含浸担持，焼成（含浸法）する方法の2種の調製法を試みた。 直接合成法の場合5wt％まではメソ構造が確認された。 1.3-1.4wt％の担持量で700m~2g~（-1）以上のBET表面積を示した。 大気露出下で測定したV K吸収端スペクトルにおいて，前者のVは主として4価，後者のVは主として5価であると帰属された。プロピレンの酸化反応を行ったところ，CO，CO_2への酸化活性はV/JIC-TIO-4のものを基準にして，直接合成による触媒で3.9倍，含浸法による触媒で18倍になった。