沈み込み帯前弧ウェッジの岩石物性を支配する地質過程-九州四万十帯延岡衝上断層の例-

摘要

プレート沈み込み帯地震発生帯における岩石の水理· 弾性特性を明らかにすることは、そこで起こる物理化学 過程や流体圧による断層面弱化を知る重要な手掛かりと なる。陸上·海洋掘削調査による岩相·構造·物性解析 を通じて、間隙率·弾性波速度·比抵抗などの物性変化に前弧ウェッジの発達過程を見ることができる。本講演 では、地震発生帯深部の化石断層として知られる九州四万十帯·延岡衝上断層を例として、研究成果を報告する。