労億書の健康障害防止の ための化学物質対策2

摘要

先月号では、化学物質に関する危険および健康障害の防止措置について詳しく述べました。今月は、危険物、有害物に関する規制について詳しく説明していきます。危検物および有害物に関する規制労働安全衛生法（安衛法）では、過去に多数の被災者を出し、人への健康障害が生じることが明らかになっている化学物質を「有害物」とし、この有害物の有害性等の程度に応じ、①労働現場に持ち込ませないよう製造等の禁止、②事業場で行う製造等を規制するための製造許可、③事業場において導入時に確認等ができるよう譲渡等を行う者による容器等への法定事項の表示、④事業場において関係労働者に周知できるよう譲渡等を行う事業者による相手方への法定事項を記載した文書等（注）による通知、を定めています。（（注）法定事項を記載した文書等については、例えば、毒物及び劇物取締法にも同種の規定があり、JIS規格も制定されており、いわゆるMSDS（化学物質等安全デ-タシ-ト）と呼ばれています。）