塗装材によるコンクリートの中性化抑制効果

摘要

一般のRC建築物における劣化は空気中の炭酸ガスによる中性化が大きな要因である。外壁等のコンクリート面を保護するための仕上げ材 料としては塗装材が多く用いられる。最近は環 境負荷低減に配慮した水系の塗装材が増えてき ているが、水系の塗装材でどの程度の中性化抑 制効果が得られるのかは明確ではない。そこで 塗装材によるコンクリート中性化抑制効果を確 認する目的で、各種塗装を施したコンクリート の促進中性化試験を実施し、塗装材の中性化抑 制効果を確認した。また、その効果を中性化予 測式で表すことができるか検討した。さらに、 炭酸ガスの透過量の違いの確認のための炭酸ガ ス透過度試験と、実環境での中性化を確認する ために10年間の屋外暴露試験を実施し、促進中性化試験との関連について検討した。