ラテックスの成膜機構Vl．成膜機構の理論的考察

摘要

ラテックスの充填と変形、融着について、主としてその現象面から多くの研究結果をレビューしてきたが、ここでは変形、融着にかかわる力をどのように考えれば良いかについて述べる。1950年代から60年代にかけ、ラテックスの充填後の変形、融着のメカニズムに対して、いくつかの古典的な理論が展開された。 これらの理論はそれぞれに限界をもつものの、現在展開されている理論も古典的理論の修正版という色彩が強く、色々な現象をすべてにわたって説明できる理論はまだないと言って良いだろう。 ここでは発表された研究を年代を追って紹介する。