市街地における走行状態を考慮した車外騒音試験方法－市街地走行時の発生騒音とISO 362-1による発生騒音との対応

摘要

本報では，市街地の走行実態を反映した試験方法を検討するため，日本における市街地の走行実態を調べ，代表的な加速走行状態を再現する測定方法（市街地モード測定方法）の検討を行い，ISOで検討された新たな試験方法と比較した．主な結果を以下にまとめる．1）市街地の代表的な加速走行状態では，エンジン回転数，加速度の累積頻度95％値はパワーマスレシオと一定の関係にあり，車両のパワーマスレシオから市街地の加速状態を再現できることが分かった．2）上記の市街地の代表的な加速走行状態を再現する測定方法（市街地モード測定方法）による発生騒音とISO 362-1による発生騒音は良く一致し，ISO 362-1により日本の市街地走行時の発生騒音の評価が可能なことが確認された．