各種塗料によるトンネルライニング用コンクリートのひび割れ低減効果

摘要

本研究では、トンネルライニング用コンクリートを対象とし、セントル移動直後にコンクリート表面に水分の蒸散を防止する塗装材を塗布する工法を想定し、塗装材によるひび割れの抑制·遅延効果を調査した。その結果、表面塗装材を塗布したコンクリートでは、塗装材を塗布しないものに比べて初期の収縮ひずみを抑制することができた。使用した塗装材では、最も水分蒸散抑制効果の高い塗料Bを塗布したものが、塗料Aを塗布したものと比べて20％程度ひずみが小さくなった。塗料Bおよび塗料Cを塗布したものでは、初期のひずみが低減し、塗装材を塗布しないものに比べて初期ひび割れ発生日が遅延すること、ひび割れ幅が抑制されること等が明らかとなった。