ポリマーブレンド紡糸法によって調製したカーボンナノファイバの電気化学リチウムイオン挿入脱離によるラマンスペクトル変化

摘要

ポリマ一ブレンド紡糸法によって調製されたフェノール樹脂系カーボンナノファイバ（繊維径：100~500nm）の電気化学的リチウムイオン挿入脱経特性とラマンスペクトル変化との相関を調べた。 カーボンナノファイバ電極の場合，ラマンスペクトルは電極電位に依存して変化した。一方，従来のフェノール樹脂系炭素繊維（繊維径：10μm）の場合には，リチウムイオン脱離時にラマンスペクトルが変化せず，リチウムイオンの脱離が不均一に進むことがわかった。 本研究により，炭素のナノサイズ化が，リチウムイオン電池用負極活物質として均一な充放電を実現する方法であることが示唆された。