進化を続けるデバイス·補器·冷熱機材の技術：空調関連デバイス－空調用コントローラの進化

摘要

我が国は，1997年12月の気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)において，1990年比6％の温室効果ガス排出量削減（原油換算で年間5600万kl）を義務づけられた．しかし，温室効果ガスの排出量削減ははとhど進hでいないのが現状である．このような状況の中で，本年4月「エネルギー使用の合理化に関する法律（省エネ法）」が改正され，第一種指定工場，第二種指定工場とみなされる従来のエネルギー消費量閾値が引き下げられ，新たに1800工場が第一種，2800工場が第二種指定工場として指定されることになった．このような施策の結果，エネルギー管理指定工場とみなされた建物は，きめ細やかなエネルギー管理を行うことになると思われるが，その他多くの建物では依然として効果的なエネルギー管理ができず，エネルギーを浪費し続けてしまう可能性がある．このような問題を解決するために，効率運転を自動化するという方法が考えられる．本稿では機器の自動運転に用いる空調用コントローラの変遷と，コントローラの進化によって実現できるようになった各種省エネルギーアプリケーションを紹介する．