激動する国際情勢と新興国の将来～シリーズ最終回を迎えて

摘要

国連の統計によると、今世紀中に世界の人口は100億人を突破し、三大経済大国は中国、米国、インドになるとの予測がある。BRICsに次ぐ発展が期待されているのは、ベトナム、インドネシア、トルコ、メキシコであり、バングラデシュやミャンマーにも潜在的な可能性がある。新興国にとっては、国家のリーダーによる発展計画の意思決定が何よりも重要である。明確な将来ビジョンを掲げて国家の方向性を決定し、それを実現させるための具体的な戦略を構築し、国民に夢と希望を与えることがリーダーとしての責務である。また、今後は他国との連携も重要な要素である。FTA（自由貿易協定）、EPA（経済連携協定）、TPP（環太平洋経済連携協定）等の経済連携は言うに及ばず、様々な地域連携やグローバル連携が発展のカギを握っている。新興国は、このような連携を通して情報を共有し、お互いに不足している資源や技術やノウハウ等を補完·吸収し合い、協同して発展する道を選ぶことが望ましい。