主要な栄養成分分析であるタンパク質分析の歴史と燃焼法装置の普及

摘要

私が学生の頃，タンパク質や脂質等の食品中の栄養成分分析はすべて手作業で行われていた。タンパク質分析に至っては，ガラス器具を組み上げ配管を繋ぎ，試薬を作り，ドラフト内での硫酸分解，これらは公定法という名の決まりごとであった。自分と同世代の方であれば，組み上げた蒸留装置で突沸させ，教室の天井に痕跡を残した記憶を持つ方は少なくないのではないだろうか。卒業後，自分が栄養成分分析装置の営業を始めた頃，装置の紹介で大学の先生を伺うと，『大学はマンパワーが豊富なので自動装置の必要はありませh』とよく言われたことを思い出す。