のみず博士の水のはなし⑥特殊な液体である水

摘要

水が特殊な液体として地球に存在したからこそ、地球上で生物が誕生し、進化を遂げることができたと言っても過言ではありませh。他の一般的な液体が冷えて固体になる場合には、密度が小さくなりますが、氷は水よりも密度が低いために、大気温が零下に下がって海や湖で氷ができても表面に浮き上がり、密度の最も高い4°Cの水が底に滞留するため、魚などの水生生物は水底に潜って移動し、生命を維持することができます。また、水は多くの物質を溶かし込む能力が高く、生体細胞内では水（細胞液）に浮遊した各種器官と溶存成分により生命機能が維持されます。さらに、表面張力が他の液体よりも大きい特性と、水と親和性の高い（濡れ性の高い）管の内壁との相互作用によって、大きな毛細管現象が生じ、吸引だけでは届かない10m以上の高い樹木でも水を根から先端まで引き上げることができます。