自動車製造技術と市場環境－Part 4 業界構図と市場環境の変化：新たな再編進む自動車業界安全と環境が、国際競争力強める

摘要

自動車業界は「需要増→生産能力増強→投資拡大→収益増加」の拡大スパイラルに突入している。 世界規模での競争の激化、地球環境問題への対応など問題は多い。 製品開発面で自動車に求められるキーワードは「安全」と「環境」。 これを実現するには、車の剛性と、省燃費のための小型·軽良化といった相反する要求の両立。 それと、さらなるコストの低減など、高いハードルをクリアしていかねばならない。 自動車業界の好調さが際立っている。 昨04年のわが国の生産台数をみると、国内生産台数は1，051万台、海外生産台数は950万台強で、日系自動車メーカーのグローバル生産台数は2，000万台に達する。 05年は、原油価格の高騰や為替の動向など不透明要素があるものの、新型車投入やモデルチェンジによる市場活性化効果が期待され、国内需要は前年比0.3％増の587万台（乗用車478万1，000台、トラック107万1，000台、バス1万8，000台）と見込まれる。 また、05年度の国内見通しは、04年度比1.9％増の593万5，000台とプラスに転じる。 2年ぶりの増加で、総需要が590万台に乗るのは5年ぶり。