スキルアップ講座－設計力がつく実感の材料力学：第19回 突起を有する軸状部材の応力分布（1）－せh断力,曲げモーメントが負荷する場合

摘要

歯車のような突起の付いた部材について，その突起部に荷重が負荷する場合の応力解析は材料力学的な数理的処理では難しい。そこで，前回同様力線を描いて推察するのが手っとり早い。力線による方法は，図的に応力集中の度合いを知る方法である。一方，図的に応力集中の度合いを知る方法として光弾性実験があり，多大な資産がある。しかし，光弾性実験では限られた形状のものに対してしか結果が得られていないため，有限要素法の発達によって置き忘れ去られてしまった嫌いがある。しかし，任意の突起形状を有する部材に対して描いた力線と，光弾性実験結果とに何らかの共通点があれば利用しやすくなる。当然，得られた結果は厳密な値と異なるが，短時間のうちに結論を得ながら作業を進めなければならない設計にとっては役立つものと考えられる。