機内·機上計測技術の各種方式II－プローブ方式とワーク測定への適用

摘要

機械加工された加工物（ワーク）の精度を工作機械上で検証するワーク測定は、最も効果的で実用化の進hでいる機内·機上計測技術であると考えられる。簡便な寸法計測機や投影機などの機上計測機能を搭載した研削盤、ジグポーラ、プロファイル研削盤などは古くから利用されてきた。現在、ワーク測定の対象は、直線、平面、円、円筒面などの幾何学的形状だけでなく、ねじ、歯車、成形レンズなどの機能形状や、意匠曲面などの複雑な3次元自由曲面へと拡がり、多軸加工、複合加工などの複雑化や工程集約化といった高度な機上計測環境への適用性が要求されている。ワーク測定において最も基本的な測定方式はプローブ方式であるといえる。プローブ方式は“点計測”を基本とする。すなわち、座標空間の点による幾何特性の表現が基本的な考え方となっている。図1にプローブ方式の基本的な考え方を示す。プローブ方式の測定に用いられるプローブは、その機能によって、位置検出プローブと変位測定プローブに大別される。1つのプローブで両方の機能を併用する場合もある。