現場の安全レベル事前診断指標の構築に関する研究

摘要

安全管理を進めるにあたって，各事業場，現場の現在の安全レベルを知ることは重要である．近年，過去の事故率などによらず，現場の安全文化度や安全管理の状況に基づいて，将来の事故が発生する可能性を予測する指標（Leading Indicator：事前評価指標）が注目されている．本研究では，文献調査および土木工事現場を対象とした面接調査，質問紙調査を通じて，Leading Indicatorの構築と評価を試みた．その結果，Leading Indicatorへの期待は高いものの確立された指標は存在しないこと，現場の安全担当者は，設備やシステムの有無など観察しやすい事項に集中しているが，個々の活動に熱心に取り組hでいるかどうかなどにも目を向けるべきであると考えられていること，などが明らかになった．