ハンマリング加振機構による電気接点の劣化現象－接触抵抗について（その10）

摘要

著者らは，摺動接触機構において，摺動力2.0Nおよび0.3N，摺動振幅±5.0μmおよび±10.0μmの条件で，それぞれ約2500万回の実験を行い，抵抗値の増加を測定した．また，変動初期における抵抗値の立ち上がりの傾向をモデル化することの可能性を示唆できた．平均化（平滑化）したデータにおいてはロジスティック·モデルに時間変動成分を付加したモデルが適用できることが示唆された．さらに，接触抵抗の時系列変動における接点の相対変位に与えるパラメータ（摺動振幅·摺動力）の検討をした．さらに，この接触抵抗値の変動にはfretting corrosionモデルおよび摺動接触モデルが適用できる可能性が示唆された．