平板状8ターンコイルによるAl/Cu薄板の電磁圧接（第2報）: 実験後のコイル板変形

摘要

この電磁圧接は，2組の同じコンデンサを並列に充電後，直列に放電し，絶縁した平板状8ターンコイルへ放電電流を急速に流して行われた．間隙を設けて重ねたAl/Cu薄板は8ターンコイル上に固定され，電磁力で圧接された．コイルを構成する8枚のコイル板の厚さは0.3mm，放電電流が集中して流れる中央部分の幅は5.0mm，流れる電流最大値は約21kAであった．これまで，同様の6ターンコイルを使った実験では，電流が逆向きに流れるコイル中央部分および近くの周辺部分が変形しやすく，同じコイルを実験に使用できるのは約40回であった．この実験では，コイルおよびコイル板の形状を改良し，周辺部分の変形を減らした．同じ8ターンコイルを使用したAl/Cu薄板などの圧接実験を約60回行った．実験後のコイルを分解し，中央部分および周辺部分の変形状態を調べた．中央部分の幅は4.9mm～5.5mmの範囲で変化したが，周辺部分に明らかな変形は見られなかった．