I／O仮想化技術によるN：1冗長構成ネットワークサーバのメモリスケールアップ手法の提案

摘要

ネットワークサーバの冗長化では，ハードウェア障害時に高速にサービスを切り替えるために，現用系サーバのメモリ上のデータを待機系サーバのメモリにコピーする．ここで冗長構成をN：1とする場合，N台の現用系のデータを1台の待機系のメモリに保持するため，待機系のメモリのスケールアップが必要である．本稿では，I／O仮想化技術を用いてSSD（Solid-State Drive）を待機系のメモリ拡張領域として割り当て，待機系のメモリの柔軟なスケールアップを行う手法を提案する．提案手法を用いて3：1構成のSIPサーバを実装した結果，パフォーマンスとCPU負荷は従来の1：1構成と等しく，消費電力が30％削減される評価結果を得た．