直交3軸7素子シリコンマイクアレーを用いた音源方向の推定精度

摘要

前報で，音源方向の推定のために、直交する3軸上に計7個の小型マイクロフォンを配置したアレーを作成し，その推定精度を検討していたが．マイクロフォン等の大きさによる音場の乱れが方向推定精度に影響を与えていた可能性があったことを考慮し，マイクロフォンを超小型のシリコンマイクロフォンに換えて、従来の小型マイクロフォンを用いた場合と音源方向の推定精度について，音源数1の場合のみの比較を行っている．素子間間隔5cmで推定誤差角度3度以内の推定成功率が、有意に向上し，また，素子間隔を等間隔と不等間隔に配置した際，等間隔で配置した場合の推定精度が高いことを明らかにしている．さらに，直交3軸7素子アレーにおいて，鉛直方向の推定精度が水平方向に比べ，精度が低かったことから，極座標の取り方を考慮することによって，推定精度を改善する手法を提案し，その効果が確認している．