電気技術の発展史 第14章 第三次産業革命①

摘要

アトム（atom，原子）とは，ギリシャ語で，これ以上分割できないものという意味である．陰極線の正体が負の荷電粒子（電子）であることがわかったのは1800年代の終わりであった．X線の発見に続いて，フランスのベクレルがウランの放射能を発見した．なお，ウランそのものは1789年にドイツの化学者マルティン·ハインリッヒ·クラブロートによって発見された．チェコの鉱山のピッチブレンド（閃ウラン鉱）中に発見したといわれている．当時は，新しい元素を発見すると遊星の名前をつけることがならわしで，発見されたばかりの天王星（Uranus）にちなhでウランと命名された．原子番号92，質量数238である．この放射線の一部は磁界によって曲げられる，すなわち，荷電粒子であることが突き止められた．キュリー夫妻はウランの放射能の研究からラジウムとポロニウムという放射性元素を発見した．