植物の病気と害虫の 防除カレンダー

摘要

葉の表面に橙黄色で小さな斑点がつき、斑点は細長くやや隆起した楕円形をしています。ネギの栽培で発生頻度が高い病気で、生産者にとって厄介な主要病害のひとつです。ネギのほか、ネギ科野菜のタマネギ、ニラ、ニンニク、ラツキヨウなどにも同様の症状が現れ、被害をおよぼします。糸状菌(力ビ)が原因で、夏は一時的に発生が止まりますが、春から秋にかけて長期間発生します。葉についた小斑点はのちに破れて、中から橙黄色で粉状の胞子が周囲に飛散して伝染します。発生が多いと葉全体が斑点で覆われ、株全体が衰弱して枯死することもあります。春と秋に、比較的低温で降雨が続くと発生しやすく、肥料不足で栄養状態がわるく生育がよくないことも発生を促す原因になります。晚秋になると黒褐色の斑点ができてそのまま越年し、翌春再び胞子が作られて周囲に飛散して伝染します