建築塗装と環境に配慮した施工の進め方

摘要

地球環境保全に端を発した環境問題は，建築空間をあっという間に席巻（せっけh）し，当然のことながら行政主導で「ホルムアルデヒドの室内濃度指針値策定」（1997年），「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく住宅性能表示制度（1999年），「グリーン購入法」による特定調達品目の制定（2001年）,「PRTR（Pollutant Release and Transfer Register）法」による特定化学物質のMSDS（Material Safety Data Sheet）の交付義務（2002年）,さらには,「建築基準法」の改定（2003年）に伴って,シックハウス対策等の制定および改定が実施されている。 これらに後背する関連学協会の動向としては,(社)日本建築学会および建築関連4団体などによる「地球環境·建築憲章」の提案（2000年）を始めとして，日本建築仕上学会，（社）日本塗料工葉会，（社）日本塗装工業会などが同様の地球環境宣言を行っており，環境保全に対応し進化を遂げてきている。