金属外装建材向け塗装システムの環境問題への取組

摘要

金属外装建材（カーテンウオール）向け塗料は，素材の保護と美観を目的とし，耐久性を考慮した塗料の選定が行われてきた。 特に高層ビルの外壁には，立地条件から塗り替えが困難なため，耐食性に優れた素材，下塗り，高耐候性の上塗り塗料が数多く用いられている。 21世紀を迎えた昨今では，世界的に環境問題への関心が高まり，環境負荷物質の使用制限が自動車業界（ELV指令），電気業界（RoHS指令，WEEE指令）により進められている。 その動きはカーテンウオール業界へも徐々に広まりつつある。本稿では，カーテンウォールに関連する環境問題，とりわけクロムフリーにポイントをおき，従来の塗装システムから将来へ向けての取組を紹介する。