養生時の湿度が低セメントキャスタブルの諸物性に与える影響

摘要

キャスタブルの乾燥工程における爆裂に対しては，セメントや爆裂防止剤の種類や添加量などの材料設計，養生温度や添加水量などの打設条件，乾燥パターンや加熱方法などの乾燥条件が影響すると言われており，多くの研究が行われている。打設条件においては，気候の変動により養生温度が変化する中で，養生温度の上昇によってキャスタブルの強度，気孔径，気孔率が増加し，耐爆裂性が高くなることが報告されている1）。しかし，キャスタブルの打設条件の中で，養生中の相対湿度（以下，湿度）の影響については，報告が少ない。