連続鋳造ノズル用MgO-C材質の開発

摘要

連続鋳造用ノズルは，鋳片の品質を最終決定する耐火物として用いられるため，連続鋳造用ノズルの損傷形態や損傷機構を理解することはノズル耐火物の耐用向上のみならず，操業改善の意味からも重要である。連続鋳造において，鋳造される鋼種としては，Alキルド鋼やAl－Siキルド鋼，Siキルド鋼などの他に，近年では高Mn鋼や高O鋼，Ca処理鋼など浸食性の強い鋼種が増加する傾向にある。そのために，浸食性の強い鋼種に対しては，スピネル，MgOのような塩基性原料を使用した材質をノズル内孔側に配置する場合が多くなっているが，詳細な耐食性向上のメカニズムは明らかにされていない。