（39）選択粉砕を利用した廃棄耐火物の高効率リサイクル

摘要

廃棄耐火物の劣化部は，スラグや金属と接触した表層に限られており，内側の健全部のみを分離回収できれば，不定充耐火物や補修材などの原料として活用できる。現在の廃棄耐火物リサイクルは，粉砕した耐火物粒子から磁気分離や色采選別によってスラグや金属を除去する手法が主流である1）。しかし，従来の粉砕法は，衝撃力や圧縮力によってランダヱに粉砕するため，劣化部と健全部が混在した片刃粒子が多く生成し，エネルギー効率も低い。そこで本研究では，粉砕未象物内の異相界面で優先破壊を起こすことが可能な電気パルス粉砕法に着目し，スラグ侵食したMgO耐火物をサンプ几とした粉砕実験を行うことによって，その適用可能性を検証した。