複合構造を有したSNプレートの開発

摘要

取鍋やタンディッシュで溶鋼の流量制御に用いられるスライディングノズル用プレート（以下SNプレーりは，溶鋼成分やスラグなどに対する耐食性や鋳造時の熱応力に対する耐スポーリング性が求められることから一般にAl2O3－ZrO2－C系材質が使用されている。従来，SNプレートの耐食性や耐酸化性を向上させる手段として，アルミニウムやシリコンなどの金属を添加することが知られている。但し，金属を多量に添加すると，高熱膨張，高弾性率となり，耐スポーリング性が低下する。特にノズル孔径が大きく，大型のSNプレートでは，亀裂やエッジ欠け等の熱衝撃に起因した損耗が顕著となるため，操業条件に合わせて耐食性と耐スポーリング性のバランスを考慮した材質が一般に使用されている。